歴史研究部 1学期活動報告②:上野公園巡検

2024.07.20

クラブTOPICS歴史研究

 歴史研究部では7月18日(木)に上野公園への巡検を行いました。上野公園と言えば「国立科学博物館」などの博物館や美術館が有名ですが、今回は「上野のルーツをたどる」ことをテーマに、主に江戸時代の建築物を中心に見て回りました。 

 最初に見学したのが「旧寛永寺本坊表門」です。通称「黒門」と呼ばれるこの門には、上野戦争(彰義隊と新政府軍の戦い)の際に空いたと言われている大砲の弾痕があり、部員たちも興味津々で眺めていました。

赤丸の穴が上野戦争の際に空いた大砲の弾痕と言われています

 次に向かったのが寛永寺根本中堂です。あいにく改修工事中でしたが、境内には「上野戦争碑記」があり、時代の「敗者」から見た歴史のあり方について考えることができました。

 その後、いよいよ上野公園に入り、上野東照宮・上野大仏・清水観音堂・不忍池弁天堂を見学しました。特に「清水観音堂」や「不忍池弁天堂」は、寛永寺の創建に携わった天海が、上野を庶民にとっての名所にするため、関西の名所を「見立てて」造ったものであるという歴史を知ると、部員たちも関心した様子で建物を見学していました。

左は清水観音堂の写真ですが、上野戦争の際に使用された銃弾が展示されています

 今回の巡検では、江戸時代の「上野」がどのように発展していったのか、また、そのキーパーソンとなる人物が寛永寺を創建した天海であったことを学びました。身近な土地であっても、その歴史を知ることで、見える風景が少し違ってくる……そんな体験を部員たちもできたのではないでしょうか。

 なお、今回の上野公園の歴史については『上野公園に行こう 歴史&アート探検』(浦井正明著、岩波ジュニア新書、2015)を参照させていただきました。

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